牛乳を飲むたび、不安になる。
お腹が痛くなるんじゃないか、と。
ものすごく喉が渇いたとき、家に牛乳しか無かったら、
僕は牛乳を飲むだろうか。
飲んだらきっとお腹が痛くなる。
お腹を下して一日を過ごすのは嫌だ。
急いでお茶を買いに行こうか。
・・・・ものすごく喉が渇いた状態で、外に出たら、危ない。
何かを飲みたい思いに囚われて、道路に飛び出してしまうかもしれない。
ほんの少しだけ牛乳を飲んでから、お茶を買いに行くのはどうだ。
・・・その少しの牛乳でお腹を下すかもしれない。
外でお腹が痛くなったら、お店の中でお腹が痛くなったら・・・。
だめだ、みっともない、恥ずかしい。
何事も無くお店に着いたとしても、ものすごく喉が渇いているんだ。
理性を失い、お茶を盗ってしまうかもしれない。
逃げてる途中に道路に飛び出すかもしれない。
そうだ。牛乳を温めるのはどうだ。
・・・急いで飲んで火傷するかもしれない。
表面にできる薄い膜が喉につまるかもしれない。
それでも僕は生きていくだろう。